井上小百合「大人のカフェ」、千秋楽レポート&感想!

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大人のカフェ 井上小百合 乃木坂46のセカンドアルバム収録曲が発表され、期待と不満の声が飛び交った4月24日。井上小百合さんの単独出演舞台「大人のカフェ~飲みかけで帰ったあの娘~」が全公演を終えました。

ファンの間では演技力が高いメンバーとして評判の井上さん、ダブルキャストではない完全な単独出演は、なんとこれが初めて。

最終日、千秋楽公演を観劇してきましたので、詳しくレポートを書いてみます。

  • 公演名:
    大人のカフェ
    コント公演 vol.9:飲みかけで帰ったあの娘
  • 日時:
    2016年4月21日(木)~24日(日) 全7公演
  • 場所:
    東京都渋谷区「CBGKシブゲキ!!」
  • 出演メンバー:
    井上小百合


「大人のカフェ」とは?

大人のカフェとは? 公式サイトによると、

『大人のカフェ』は養成所の同期である「飯野 智司」「加賀 成一」「伊達さん」の三人で結成したコントユニット。

とのこと。

過去8回にわたりこの3人でコント公演をおこない、その9回目に井上さんがゲストとして選ばれたようです。



メンバー紹介


公演を観た上で、私なりに「大人のカフェ」メンバーを紹介してみます。

飯野 智司 飯野 智司 さん

「大人のカフェ」のリーダー。
一見普通の人ですが、3人の中でいちばんヤバい人のようです。「気持ち悪い」と言われると気持ちいいとのこと。
服装によって全然違う人に見えるし、声色の使い分けもすごいし、変幻自在な方。

加賀 成一 加賀 成一 さん

井上さんが思わず吹き出すほど胴長。とても声が大きくて、いちばんセリフが聞き取りやすかったのが印象的でした。
コント内では基本的に ”普通の人” を演じる、ツッコミ役と思われます。
一貫して井上さんから嫌われる役回りでしたが、実際は「面白い人」と好印象だったようです。

伊達さん 伊達さん

すいません私正直、井上さんがゲストということで秋元康さんの風貌をわざと真似ているのかと思っていました。
どこでそのネタが入るのかと待ってたんですが、どうやらそんな設定ではなかった模様…。
理詰めな感じのセリフを言うシーンではなぜかやたらイライラさせられる、”味のある系” の方。
今回の脚本を書かれています。


内容の前に…

井上小百合 ポスター 肝心の内容に触れる前に、私がこの舞台ですごく気になった点をひとつ。

それは ”アートワーク” です。上の画像のやつ。

公式ウェブサイトやチラシに使われているこのデザイン、すごく良くないですか!?

ほんわかナチュラルな全体のテイスト、写真、フォント、配色、すべて私のツボ過ぎてまいりました…。

このポスターが会場で販売されていたので、迷わず購入。

井上さん新舞台決定!の知らせが出て、なんの前情報もない状態でチケットを予約するにあたり、このアートワークを見て「絶対おもしろい!」となぜか確信。やっぱり大事ですよね、アートワークのデザインって。


飲みかけで帰ったあの娘

飲みかけで帰ったあの娘 アートワークだけで自分の中の期待が膨らみ、さらに公演初日から参加した友人たちの評判からますますハードルが上がる中、結果、ものすごくおもしろかったです。大満足。

乃木坂46メンバーは過去さまざまな舞台に出演していますが、ここまで笑いに特化した作品は「プリンシパルtrois」以来ですかね。

内容は完全にコントです。最初から最後まで、ずーっと笑いっぱなし。”笑いあり涙あり” の涙抜き。

2時間でひとつのストーリーというよりは、オムニバス形式で9つのエピソードと、各エピソードの間に流れるメインストーリーの映像で構成されています。

私が観た千秋楽公演にはカメラが何台か入っており、もしかしたらDVD化やスカパー放送があるかもしれませんので、ネタばれ最小限で内容を簡単におさらいしてみます。


①「無料」


無料クーポンを配りすぎてしまい、赤字続きのおそば屋さん。

お客さんにおいしいものを食べさせたいという熱意が強く、赤字でも営業してしまう大将とそれに反対する娘、2人の間でたじろぐお客さんのストーリー。

井上小百合さんは…?
大将の娘役として出演。
キレ芸というか、父にイライラをぶつける荒めの男口調が見どころ!


②「塚本語」


男性上司と女性部下が、共通の先輩であるカズコ先輩のホームパーティーへ。ところがカズコ先輩の旦那さま、塚本さんがかなりの変人。

夫妻が繰り出す謎のノリ「塚本語」にスムーズに溶け込む女性部下と、うまく受け入れられない男性上司のストーリー。

井上小百合さんは…?
女性部下役として出演。
はじめは不快感を示すも、すぐに受け入れて ”変人側” に変化する姿が見どころ!名フレーズ「お豆腐裁判長」はこのノリの中に登場。


③「嘘じゃない。」


4人よる朗読。

井上さんの詩的で美しい文章の朗読と、男性3人のあるあるネタや珍言奇言朗読のやり取り。

井上小百合さんは…?
ひたすらきれいな声で朗読します。男性3人の珍言と、透き通った声で読む美しい文章のギャップが見どころ!


④「見合わないやり取り」


コンビニ店員とお客さん。

コンビニ店員がやらかしてしまったミスに対し、それと見合うだけの叱責をお客さんに求めるストーリー。

文章だけだと訳わかりませんが、実際のコントも訳わかりません。(良い意味で)

井上小百合さんは…?
出演なし


井上小百合 ブログ

⑤「んんんんん」


不思議な活動をするサークルの男女3人と、通りすがりの男。

真っ白なふわふわ衣装を身に着け世界平和を訴える3人。そこに通りすがった男が理詰めで活動をやめさせるストーリー。

井上小百合さんは…?
新人サークル員役で出演。
顔だけ出した謎の白衣装姿と、「~なのら」という舌足らずでかわいすぎる話し方が見どころ!


⑥「面接」


遊園地のお化け屋敷で働きたい志望者男女2人と、面接官。

男性志望者がお化けの衣装を着てきてキャラをがちがちに固めてしまい、もうひとりの真面目な女性志望者が翻弄されるストーリー。

ラストは衝撃のオチ。

井上小百合さんは…?
真面目な女性志望者役として出演。
男性志望者に負けないよう、なんとかお化けっぽいことを言おうと空回るのが見どころ!


⑦「待つ4人」


何かを待つ男性会社員3人とその女性部下。

4人で取り組んできたプロジェクトの最終プレゼンを前に、リーダーの男性が女性部下へ、さりげなくアプローチをかけるストーリー。

ここでこれまでのコントすべてがつながる、ラストへ向けたまとめのような仕組みになっています。

井上小百合さんは…?
女性部下役として出演。
好きではないリーダーからアプローチをかけられ、なんとかやり過ごします。リーダーに冷たい井上さんと、4人は何に並んでいるのか、が見どころ!


⑧「トランスフォーム!」


少女を悪の手から救うために現れたヒーロー、イーノマンとトランスフォーマーBC7。

目の前でトランスフォームが見たいヒーロー大好き少女と、意地でもトランスフォームしないBC7の関係がこじれていくストーリー。

井上小百合さんは…?
ヒーロー好きの少女として出演。
憧れだったBC7との関係がこじれ、口げんかを仕掛ける井上さん、そしてBC7の真の姿が見どころ!


⑨「東京・思ってたのと違う日」


「待つ4人」のその後。リーダーと女性部下が取引先の会議室で、企画のプレゼン。

女性部下になんとかいいところを見せたいリーダーと、自分ひとりで上手に立ち回る女性部下のストーリー。

井上小百合さんは…?
女性部下役として出演。
空回るリーダーを後目に卒なくプレゼンをこなす井上さん、そして総まとめとなるラストが見どころ!


「飲みかけで帰ったあの娘」


各エピソードの合間には、スクリーンに映像が流れます。それが「飲みかけで帰ったあの娘」。

男3人で経営するカフェ「大人のカフェ」に、無料券を持って現れた女性。

巨大ショッピングモールの建設により、つぶれてしまうかもしれないカフェやその商店街を盛り上げるため、4人で策を講じます。

この映像内ストーリーとコントの内容はリンクしており、すべてがひとつの物語につながります。


カーテンコール。

大人のカフェ チラシ 全演目終了後、アフタートークとカーテンコールがありました。その時のトーク内容を少し。

  • 加賀さんのこと嫌い?
  • 加賀「千秋楽終えて、どうでした?井上さん。」
  • 井上「…(笑)」
  • 加賀「嫌いだよね?ぼくのこと。」
  • 会場(笑)
  • 飯野「正直に言っていいんだよ。」
  • 井上「3人のことそんなに好きじゃないです…(笑)」
  • 会場(爆笑)

  • 井上、3人の印象を語る。
  • 井上「伊達さんは…がんばってた。」
  • 伊達「!?…あ、ありがとうございます。」
  • 会場(笑)
  • 井上「加賀さんはおもしろい。」
  • 加賀「足短いしね!ありがとう。」
  • 会場(笑)
  • 井上「飯野さんは気持ち悪い。」
  • 会場(爆笑)
  • 飯野「気持ち悪いって言われるのは…気持ちいい。」
  • 加賀「ハートが強すぎる!」
  • 会場(笑)


このあと4人は退場し終演しましたが、拍手がなりやまずカーテンコール。

ふたたび舞台に登場すると、「すいません初めてのことで慣れてないもんで…。」と、初のカーテンコールだったことを明かしました。

お礼のことばを話して3人が退場したあとも、舞台の端で深々と頭を下げる井上さん。


感想。

大人のカフェ 感想 おもしろかった!本当に観に行ってよかったです。

どのコントも基本的な筋書きは、”普通の人と変な人が居合わせ、普通の人も変になっちゃう” というもの。

普通の人も変な人もそんなに違いがなくて、意外と表裏一体なのかなというところに面白みを感じました。

ちなみに公式サイトには

いまいち冴えない奴らが格好良くあろうとする衝動と滑稽さを、それぞれの持ち味を活かして描く。

とあり、最後のコント「東京・思ってたのと違う日」なんかはまさにこのコンセプト通り。人間くささとか、人のだめな部分とか、そういうのを描いたお笑いが好きな方には絶対おすすめです。


3人も井上さんもすごかった。


各コントにいろいろなキャラクターの人物が出てきますが、メイン3人の演じ分けがとても上手で、同一人物と思えないほど。

対して井上さんは、”しっかりしてるけど天然” か ”キレるとべらんめえ” なキャラが当てられ、無理なくおいしいところをもらっていた印象です。

女性が笑いを演じるとき、男女のツボの違いだと思うんですが、ちょっと見てるのがつらくなるときがあるんです。

ところが今回そんなのは全く感じなくて、間とかテンポとかセリフの強弱とか、違和感なく楽しめました。

井上さん、きっと作家さんの伝えたい笑いのポイントを、きちんと理解して演じていたんじゃないでしょうか。


「客演」について。


それと、3人組ユニットの中に客演として入ったことについて。

コントや映像内で井上さんが演じる人物は、実際の彼女にかなり寄せられていたように思います。乃木坂ファンならピンとくる設定や演出が、いくつも潜んでいました。

脚本を書いた伊達さんが重度ののぎおたでない限り、相当なリサーチをしていると思われ、とても大事に扱われている感じがしました。

私は乃木坂ファンとして観に行ったところが大きいので、やっぱりこういうのは嬉しいですね。


まとめ。

冒頭に書いたとおり、この公演にはカメラが入っていたんです。

観劇日からまだ数日しか経っていないのに、早くももう一度見たくてしょうがない!DVD化、なんらかのメディアでの放送、なんでもいいのでお願いします…。

そして今回が9回目でおそらく今後も続いていくこの「大人のカフェ」、次回以降も見てみたい、と思いました。

次の客演は誰なのか?が気になるところですが、私個人的に見てみたいのは2人!

乃木坂メンバーなら堀未央奈さん。乃木坂関係なしなら木南晴夏さん!

ふたりともなんとなくこの公演の雰囲気に合っている気がしますし、木南さん舞台もやってますし。とりあえず、乃木坂メンバーが出なくても情報は追ってみようと思っています。

あんなにおもしろいものを手ごろな価格で見せていただき、関係者のみなさま、ありがとうございました。

公式サイト
otona no cafe


追記:2016/4/26

出演者さん、終演後のツイート。





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1件のコメント
  • かいと より:

    本当に面白かったですよね!
    伊達さんに確認したところコントのキャラクターに関してだったり
    細かい部分は顔合わせしてから作っていったとの事で
    井上さんにあてがきした部分もあるようです

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